年の瀬の節目に

平成29年も残すところわずかとなり、平成の世も一年余りとなった。
いつの日も激動の世ではあるけれど、今年一年も正に激動に明け暮れていた。国の内外を問わず
政治の確執はその極みにあると言っても過言ではない。我が国にとっては、北朝鮮のミサイル
問題や尖閣列島、東シナ海問題。トランプ大統領に係わるアメリカのパリ協定からの離脱や
イスラエルの首都の承認に伴う混乱。ヨーロッパでもイギリスのEU離脱やバルセロナの独立
を目指す混乱。アフリカや中米におけるの内戦? ミャンマーのロヒンギャ難民等々・・限りがない。
誰だって自分の生まれくる国家や環境を選んで生を受けたわけではないにもかかわらず、厳しい現実に
さらされている。ここまで社会が成熟してきても、民族、宗教、体制や主義といった対立を鎮める
知恵を見出せずにいる現実がある。ある意味、情報通信技術の発展は、情報が瞬時に伝わるだけに、
これまで以上に対立を顕在化させたり、先鋭化に走らせてしまうのかも知れない。
地球規模の環境問題や国家間の安全保障問題など、緊迫の度は高まるばかりで解決の道すじは
混沌として見えてこない。国連など協調を図る知恵が試されているが、そこに時間的猶予が
ないことが気がかりでならない。

もう一つ気になったニュースは、労働生産性の国際比較についてである。主要先進35カ国で
構成されるOECD加盟国の中で、我が国の就業者一人当たりの労働生産性が21位。G7の中では
最下位に甘んじているという報道である。
3位のアメリカの3分の2程度の労働生産性しかない。バブルの頃には高い水準を達成した時もあったが、
21世紀に入ってからは低迷を続けほとんど変わっていない。働き改革への取り組みや所得の向上に
積極的な取り組みも見られるが、現状を改善することは経済の活性化にも効果が期待できると思う。
と言うのは、我が国の社会資本の整備水準、例えば洪水に対する安全確保は50年確率の降雨に対する
整備率で60パーセントほど。オランダ、ドイツ、イギリスなどでは、既に500年確率に対する整備が
進んでいる。我が国は 近年の気象変動に対してさえ 計画の見直しにも手が付いていないのである。
少子化や超高齢社会による年金や医療費の急増に加え、世界でも全く例を見ない規模の財政赤字を抱える
我が国。難題ばかりが山積しているからこそ、こうした課題に取り組む中から社会の活力や明るさが、
見出されると思えるからである。
難題ばかりの現状ではあるが、新年にはきっと将来展望が開けると、手付かずのまっさらな新年を
夢と期待を持って迎えたいと思う。