政治の成熟

9月になりようやく天候も落ち着いてきたと思ったら、28日には国会が解散され
10月22日が投票日、風雲急を告げる展開になった。まさに急ごしらえの「希望の党」が
出来あがり、民進党は吸収されるようだ。新しい党が生まれると、現状のもどかしさから
期待を込めた風が吹いて、政権が交代する大きな変革につながったこともあった。
しかし、風が吹いただけで政権を担うだけの力量は伴わないから、混乱と政治的空白を
招いただけで、成果はもたらされることもなく、とりわけ民主党の時は酷いものだった。
政治が人気取りに走り、的確な施策を実現し得ないのは世界どこでも同じようだが、
とりわけ日本の現状は嘆かわしい。我々も貴重な経験知を手にしたから、もう「〇〇劇場」など
といったものに翻弄されることなく、日本の将来をしっかり託せる選択をしないといけない。
1100兆円もの財政赤字を抱え、世界でも例を見ない少子高齢化が進展し、受給バランスを
欠いた年金問題に医療費の際限ない高騰等・・これらの難題に明確な見通しを立てることなく、
放置を続けきた。少子高齢化や年金問題は、課題がはっきりした1990年頃には、持続可能な
展望に基づく具体的対策を講ずべきだった。財政赤字にしても同じ頃には、プライマリーバランスを
守るしっかりした財政規律を確立すべきだった。それが国民にとって辛いもであってもである。
他の先進国の実情などからして、これまで棚ざらしを続けた政治家や大蔵省の責任は計り知れ
ないほど重大だし、マスコミの質が如何に低いか・・未だに反省も検証もせずに、目先の
どうでもよいゴシップ事件にうつつを抜かして平気でいる。
憲法の改訂についても、最後は国民投票が行なわれるのであるから、主権はもとより国民にある。
占領下の憲法制定をもって否定などしないし、これまでの繁栄に尊敬もするが、ただ、70年も過ぎ
て科学や通信技術がこれだけ発展し世界情勢も劇的に変化、国民経済は見違えるほどの繁栄も手に
している・・こうしたさまざまな変化を受けても、何の改訂の必要性もないなどあり得ないことだ。
18才の投票権を手にした高校生の真摯な議論や純真な期待を聞けば、責任が如何に重いか
言わずと知れたことであるし、背筋も伸びる。
知恵をもって、社会も政治も・・成熟の時代であって欲しい。