政治も経済も激変の時代

平成29年度は、世界が波乱の幕開けとなっている。
それは、第45代アメリカ大統領に就任したトランプ氏の動向によるところが大きい。
従来アメリカ大統領の就任演説は、自由や平等、民主主義について崇高な理念を掲げ、
世界をリードするに相応しい理念・哲学をにじませるものが一般的であった。
世界は就任演説を注目し、憧れのような思いを持ってその理想に夢を傾けたと言っても
過言ではない。その地位は世界のリーダーとして疑う余地はなく、メッセージは常に
世界を牽引する輝きを持っていたからである。
私も心を熱くし、何人かのアメリカ大統領の伝記を読んだことがあるし、アメリカン
ドリームや理想を追求し目の前の課題を克服していくクールさに、アメリカの偉大さを
強く感じたものである。

ただトランプ氏からは、そうした心を振るわせる熱いものを感ずることが出来ない。
パフォーマンスとしか思えない現実を無視した暴言や、身勝手で他者・相手方への配慮が感じ
られない一方的な主張、そして品格を感じさせない口調・・それは不思議なほどである。
就任演説に集まった聴衆の数にしても、マスコミの報道を否定しもっと多くの聴衆がいたと
主張したが、何の根拠も示さずご都合主義の数値をためらいもなく公言する。(マスコミの
写真の比較を見れば明らか)その責任のない発言は驚くばかりで、どうやって超大国アメリカ
合衆国の人心を掌握し、世界の信頼を得ようというのか?地球環境問題にしても、TPPの
貿易協定にしても、難民や宗教問題にしても、自国だけのご都合主義では、複雑に絡み
合った利害や対立の歴史から、協調と信頼の道を醸成することなど出来よう筈がないと、期待
どころか諦めの気持ちにさえなるのである。
政治の混迷は、安全安心の確立、地域の発展にとって最大のマイナス要因になる。
過去にこのような不安ばかりの就任演説が、あったのであろうか?

さて今後の社会の動向として、今最も注目されているのは、
AIやIoTなどの目覚しい進展に伴う、社会に及ぼす影響についてである。
なんと今後10年から20年の間に、現在の労働人口の49%が就いている職業が、AI等に
取って代わられる可能性が高いというのである。
また、自動車産業においては、過去50年間の発展が今後は10年間で達成されると予想
されている。もしかすると、10年後には高速道路では自動運転が普及し、車はエンジン
ではなくモーターで駆動しているということだろうか?
この目まぐるしい進展に、人間が人間らしく生きていくとはどういうことなのか、本当に
激変が目の前に迫り、難しい年明けを迎えているのかもしれない。