伊勢志摩サミットと広島被爆地の訪問

5月、皐月は、日本の季節の中で最も過ごしやすい季節のひとつだろう。
春を待ちわびた花々が咲き誇り、寒くなく暑くなく。日照にも恵まれて
新緑の美しさ、山々の美しさは、心を豊かに元気にもしてくれる。

今年の、いや歴史的な出来事とまで注目されたのは、伊勢志摩G7
サミットを凌ぐ オバマ大統領の広島被爆地の訪問である。
戦後71年を経てようやく実現した、世界一の核保有国であり、原爆を
投下した当事国であり、世界のトップリーダーであるオバマ大統領の
広島訪問であった。
中でも注目を集めたのは大統領の発言、被爆者のほか国としても謝罪は
求めないとされていたし、そうした発言はなかったとされている。
哲学的、文学的とも評されたその内容についての評価は、全ての人が
好意的と言えるほどという。
戦闘員でもない民間人の命が20万人以上も無差別に奪われ、今だに
被爆の後遺症に苦しむ人々がいる。 たった一発の原爆で・・人類が
生み出した最悪の武器によってである。
こうした原爆の現実を見聞し、原爆投下を悔いない人間がいるだろうか・・
オバマ大統領は、このような惨事を二度と繰り返してはならないとし、
核廃絶を世界に発信した。そして、被爆者の冥福を祈り、全ての被災者の
霊を 慰める献花をしたのだが、この一連の行為を評価したとき、原爆の
投下を悔い、原爆の 被害者に謝罪したことと何ら変わらないと受け止めて、
差し支えない のではないだろうか?
あえて、そう考えようと思うのだが・・

平和記念公園の原爆死没者慰霊碑は、丹下健三氏のデザインによるものだが、
その丹下健三氏が推奨し、結果としてはアメリカ国籍を持っていた(日系2世)
ことを理由として採用されなかった、イサム・ノグチ氏の慰霊碑(模型が
残されている)だったらどんなにか良かっただろうと、今更ながら選出の
経緯を残念に思うのである。